看護師による食中毒感染の防止方法

食中毒とは、食べたものに含まれている毒素やウイルスによって生じる、疾患のことを指します。1年の中でも、特に夏場に起こりやすいですが、冬でもノロウイルスが活発化するので油断はできません。主な症状としては腹痛や嘔吐、下痢などが挙げられます。また、病院などで発生した場合には、集団感染するリスクもあるでしょう。特に、ロタウイルスやノロウイルスといった、感染力の強い食中毒には徹底した注意が必要です。
そうした背景もあって、看護師は日頃から食中毒の感染予防対策を行っています。看護師が食中毒の感染予防対策として行っているのは、日頃の手指衛生です。たとえば、食中毒の患者の汚物に触れたときや、ほかのトイレ、ドアノブ、ベッドなど患者が触れた部位に触ったときには、必ず手洗いを行います。また、こうした手指衛生だけでなく、患者が使用した物品の消毒や周囲の清掃などを行ったり、患者の吐瀉物、尿、便を扱うときには防護器具を用いたりもするのです。防護器具の具体的なものは、手袋やマスク、ゴーグル、エプロンなどが挙げられます。
そのほか、食中毒の患者とそのほかの患者を隔離することも行われています。看護師はこうした予防対策を日々取りながら、度重なる嘔吐や下痢で心身が消耗している患者に対し、きちんと保温と水分補給ができるようにケアに努めているのです。食中毒が完治すれば、患者から感染するリスクは低減するので、こうした食中毒に対する看護師のケアも予防対策の1つといえるでしょう。